2011年11月28日

いのちにも似た”家”/情緒障害児治療施設『バウム ハウス』(北海道)


 子供たちが白い箱をばら撒く・・・・予想できないユニークな形が出現します。建築家が緻密な検討を何度も繰り返したであろう、『バウム ハウス』の個室群のつながった形態もこのように見えてきます。心に重荷を抱えてしまった子供たちが、自分を取り戻すための”家”なのです。歩き回ってみて、なんと気持ちが良いことでしょうか。この家の明るさの中では心まで美しくなって、不思議な響きが生まれています。北海道の自然を体験している設計者、藤本壮介(1971~)の懐の深い人柄までも垣間見ることができた、作品でした。洞爺湖の隣、伊達市に2006年に完成しています。

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