2011年12月5日

鉄筋コンクリートでも和風温泉旅館/東光園(鳥取県)

 私が若かった時に、出雲大社まで出向いていながら実現しなかった、菊竹清訓(1928~2011)設計の『東光園』(1964)への宿泊です。この日、東光園のある皆生温泉にたどり着いたときにはすっかり陽が落ちて、周辺の歓楽街のネオン看板がやたらと誘惑するのですが、すぐに館内で夕食。海沿いの食事用の個室に、季節の地物が美しい盛付けで並びます。なかでも、”のどぐろ”の美味かったこと。サービスの点も不足なし。
さて、建物は‥‥なにせ築後45年です。巨大な組み柱と下階2層を吊り下げる7階1層分の梁型にも、表情には永年の疲労感が窺えます。それでも、流政之(1923~)による庭園や大浴室など、当時の関係者が注ぎ込んだ情熱は今でも充分に伝わりました。

0 件のコメント:

コメントを投稿