2011年12月23日

フランスでもフィン人/ルイ・カレ邸(フランス)

 フィンランドの巨匠A.アアルト(1898~1976)の建築に、フランスで会えることの幸せを感じて銅格子の門を通過、登り坂の道を進むと、『ルイ・カレ邸』(1959)が片流れの大屋根を纏った白い側面を見せて、のびやかで上品な姿をあらわします。周囲に広がる芝生と、繊細で有機的と称される仕上材の使い分けがされているあたりが、アアルトの自家薬籠中のものになっています。内部の入り口ホール空間の2つのくびれを持ってカーブした天井などは、お酒が大好きだったアアルトの”ふるえハンド”スケッチのトレース跡なのでしょうか。画商であるクライアントの理解にも恵まれたといわれる、幸せな作品です。

※ 今年のブログはこれをもって終わらせていただきます。皆様には来年が明るい年になりますように祈りあげます。
私は、このあと「正月や よき旅をして 海を見る」(碧 悟桐)・・・ことになります

0 件のコメント:

コメントを投稿