2011年3月21日

渓谷で静寂と対峙/ヴァルスの温泉施設(スイス)

 「陰翳礼賛」、谷崎潤一郎の感性を理解しているというスイスの建築家、P.ズントー(1943~)の設計。『ヴァルスの温泉施設』(1997)はスイス山中の奥深い小村に建ち、ここには光と影、静寂があります。外と内の大部分に、地元 ヴァルス産の濃灰色の石材が積層されて使われています。ちょうど、現代の石窟に入り込んだような気分と言えるでしょうか。浴場から屋上テラスに出ると、渓谷の澄んだ空気に抱かれて気分爽快です。宿泊もできました。夢のようなリゾート体験でした。
蛇足ですが、周りにはセレブリティーがいっぱい。自身のようにゆるんだ体形での施設利用は、アズマシクない(北海道の方言で、居心地が悪いの意)ことにもなります。ご自愛を・・・・。

※ 東日本大震災の復興にがんばる被災者と、それを応援される方々に一日でも早く明るい笑顔が戻りますように、心から祈りあげます。

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