2012年11月25日
リズム感と均整/ラ・ロトンダ(イタリア)
ライト式建築の傑作は、本家譲り/旧甲子園ホテル(兵庫県)
F.L.ライトの片腕として、彼からもっとも信頼されていた愛弟子遠藤新(1889~1951)の、独立後の代表作が『旧甲子園ホテル』です。この「ライト式」ホテルは、各所に施された過剰なほどのデザインが目をひきます。ライトが好んだ和のテイストがあふれています。ランドスケープを含めて完成度が高く、当時利用した各界の要人達に高く評価されたのも頷けます。甲子園という閑静な高級住宅地にあって、現在は武庫川女子大学建築学科の学舎として活かされていました。学生諸君には、ここからよく学んでほしいものです。
オランダ『ヒルフェルスム市庁舎』(1931)をみてください。これも”ライト式”を下敷きにした建築ですよね。それとも”アムステルダム派”のものだと言い切れるのでしょうか。
奔放な家元と、しっかり者の番頭の「魂」/旧山邑邸(兵庫県)
2012年11月19日
大丈夫。憎悪の対象にはしませんから/福州園(沖縄県)
那覇市を訪れて、時間に余裕ができました。街なかに『福州園』(1992)という、本格的な中国式庭園があると聞いて、イザ! 名前と住所の記帳をして入園です。しかし小生、中国式庭園には、さっぱり通じていません。入手した資料に頼るのですが、園内の建物は福州を象徴する風景を模したものであるとか。住宅街のなかにあって、さほど広くはない敷地を巧く使っています。人工の高低差を利用した滝や池、植林、さらに園を一望する展望台まであり見応えがあります。次に来た時には、ゆっくり巡ってこの庭園を堪能したいと思ったのでした。
※ このところ日本と中国の間に、残念なニュースが多すぎます。中国の政治リーダーも代わります。日中両国の平和を祈るばかりです。
※ このところ日本と中国の間に、残念なニュースが多すぎます。中国の政治リーダーも代わります。日中両国の平和を祈るばかりです。
2012年11月12日
沖縄に花笠が踊る 屋根/沖縄」コンベンションC.他(沖縄県)
浦添市に残る、重要無形文化財の「組踊」を育成、発展させるための施設として、『国立劇場おきなわ』(2003)は建設されました。設計は高松伸(1948~)。外壁を形成するPCパネルで、沖縄的なるものを、緻密なディテールでそれを違和感なく表現しています。しかし、引き換えに失われたかもしれない、彼の往年の”勢い”を、懐かしく思えたりもしたのでした。
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