約10年ぶりに『丸亀市猪熊弦一郎現代美術館(MIMOCA)』(1991)との、嬉しい再会です。設計者の谷口吉生(1937~)は、「建築は出しゃばるな」、「敷地を徹底的に読み取れ」と言っています。この場合はJR丸亀駅前という、どちらかといえば不利な風景に、今もスマートに馴染んでいました。完成から20年を経て、側面壁に使用されている天然スレートは石目模様が美しく現れていて、よい年齢のとり方をしていたのは嬉しいことでした。MIMOCAの人たちから呼ばれている「大階段」からのフレームが、駅周辺の風景をバランスよく切り取っている様子はここのハイライトと言えるでしょう。
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