N.フォスター(1935~)が『ドイツ連邦議会新議事堂』(1999)改修コンペで当選、設計に当たりました。議事堂に入るために広場から列に並ぶと、外壁のあちこちにあいた弾痕が目に飛び込んできます。前の大戦で受けた傷跡が残されているのです。中に入り、高さ23.5mの巨大なガラスドーム空間を見上げ螺旋スロープを歩くと、それは中央で逆円錐形に光るモニュメントの頂部まで延びて、少し不思議な感覚になれます。環境面では徹底的にサスティナブルな建築が達成されているようです。しかし、何をどの程度なのかなど、ここでのサスティナブル度は不明です。
ブランデンブルグ門のすぐ隣りにあって、設計者F.O.ゲイリー(1929~)による『DG銀行』(1991)の外観は、一見ふつうのオフィイスビルの顔をしています。ところが一歩アトリウムに足を踏み入れると、会議ホールを覆うようなガラスのトップライトの下で、大きく口を開けた魚?の彫刻がこちらに顔を向け、威圧します。ゲイリーの独壇場といえる迫力です。あらためて彼の作品に共通する ”若さ" を感じ取りました。